村上市内、朝日地区にある体験型の考古・民俗ミュージアム 縄文の里・朝日 奥三面歴史交流館では、まが玉づくりや縄文土器づくりといった各種体験が楽しめます。今回はその中から、職員イチオシの「そば打ち体験」にチャレンジしてきました。私自身、そば打ちをするのはほとんど初めて……。はたしておいしいそばは出来上がるのか!? 乞うご期待です♪
(取材日:2021年9月22日)
それでは早速、体験の流れをレポートします。
そば打ち体験に参加するには事前予約が必要です。体験当日はエプロン・三角巾を持参します。また、館内はマスク着用必須です。マスクを持ち物に入れるのも忘れずに! 当日は自身で体調をチェックし、検温してからお出かけください。
縄文の里・朝日に到着したら、建物入り口で忘れずに手指をアルコール消毒! 体験室でエプロンと三角巾を身に着け、せっけんで再度手をよ~く洗ったら、いよいよ体験スタートです。
今回指導してくださる先生は、縄文の里・朝日の職員 菅原さん(右)。さらに、同じく職員の本間さん(左)もアシスタントとして入ってくださいました。
机には1人分のそば打ち道具一式とそば粉が用意されています。そば粉は、そばと小麦粉が8:2の割合で入っています。いわゆる二八そばが出来るわけですね。
初めに先生からそば打ちの大まかな工程について説明を受けます。各工程で先生がその都度手本を見せてくださり、その後に実践の順で進みます。
まずは水回しという工程です。
粉を鉢に出して混ぜ合わせたら、熱湯を注いでこねこねこねこね……
「混ぜるときはクマの手で」が先生からのワンポイント。
「もっと混ぜたほうがいいですか?」と不安になったら、横で見守っていてくれた本間さんがすかさず「もうちょっと混ぜた方がいいよ!」とアシストしてくれました。サポート体制が万全で初心者でも安心です!
軽く握って耳たぶくらいの硬さになったら、次は練りの工程です。
ひとまとまりにした生地を外から内側へ練り込みます。出来上がりの目安は生地に艶が出るまで。生地に艶とは……? 体感では5分以上練り続けていたでしょうか、ゴールが見えているのかどうかも分からない(汗)。先生のOKが出るまで、ひたすら練り続けました。
にじみ出る初心者感……。
はたして、おいしいそばは出来るのでしょうか??
練り上がったら、生地を円錐形にまとめてビニール袋に入れ、次の工程を見学するために置いておきます。
お次は延しの工程。
まずは先生のお手本を見学します。
はじめは円形に延ばし、その後は徐々に角を出して四角形に整えていきます。
延ばす時はネコの手!
さて、いよいよ自分でやってみる番がやってきました。先生は簡単そうにしていましたが、これは加減がちょっと難しそう。できるかな?
途中までは順調。ところが……!!
破れたーーッ!!!!
なんということでしょう(困惑)。そばの生地は繊細で、同じ分量・工程でもその日の湿度や体験者の手のひらの温度で変わってくるそうです。折しもこの日は曇りで湿気が多く、生地はかな~り柔らかくなっていたとは職員皆さんの談です。
急きょ先生がレスキューに駆けつけてくださり、どうにか先に進みました。
こういうことは初心者あるあるだそうです。
(;´Д`)トホホ
そんなこんなで、なんとか切る工程までたどり着きました。
生地を畳んで……。
先生が切るとこのような太さ。おいしそうなそばの見た目になりました。
私が切ると……。
おかしいな、うどんのような太さに。
先生はカタカタとリズムよく包丁を動かしていて、真似してみるのですが、そんな簡単にはもちろんいかない。でもすごく楽しい! 自分の打った生地がそばっぽくなっていく様子にテンションが上がります! そば打ちにハマる人の気持ちが、ちょっとだけ分かった気がします。
そば打ち体験の工程はこれで終了です。切り終えたそばを見ると、う~ん太い……。でも、自分が打ったそばだと思うと愛着が湧きます。
体験後は、その場で打ちたてのそばを茹でてもらいます。
そばが自然に浮かぶまで箸を入れてはいけないそうです。
茹でて膨らむと、さらに太くなりました。
う~ん、うどんだ……。
さてさて、ついに実食です!
一口食べて、思わず「うまい!」と声が出てしまいました(コロナ対策で黙食推奨)。途中、おぼつかない雰囲気でやっていた自覚もあったので、初めてのそば打ちは正直うまくできなかったかな~と思っていたのですが、予想の遥か上をいくおいしさでした!
確かに先生の打ったそばと比べるとツルツル感というか、喉越し?は発展途上(よく言えば)という感じでしたが、それを補って余るくらい味がおいしい! そば粉の味がしっかり感じられて「打ちたてのそばってこんなにおいしいんだ!」とビックリしました。
ちなみに体験では二八そばの粉を使用しましたが、縄文の里・朝日の食堂「食事処やまびこ」では、村上市高根の職人さんが打った十割そばが食べられるそうです。初心者の二八そばがこんなにおいしいなら、プロの十割そばは……と、がぜん食べてみたくなりました。
最後はそば湯を飲んでほっこりタイム。風味豊かなそば湯をいただけるのも、体験後ならではの特権ですね。
縄文の里・朝日のそば打ち体験
補足&まとめ
●屋内での体験なので、オールウェザー楽しめます。
●そば打ち体験は事前予約が必要です。1週間前までにご予約ください。
●予約は5名から可能です。団体での体験も受け付けています。
●当日はエプロンと三角巾を持参しましょう。
●新型コロナウイルス対策として、当日朝の検温・館内でのマスク着用・手指の消毒にご協力ください。
●そばは二八そば粉を使用します。そば打ちの道具一式は用意してあります。
●初心者でもサポートがしっかりしていて、お子さんから大人まで幅広い層が楽しめます。家族連れにもオススメ!
●打ち終えたそばはその場で茹でて食べます。打ちたてのそばはめちゃくちゃおいしいですよ!
これから季節は新そばシーズン。そばが最高においしい季節がやってきます。自分で打ったそばの味はさらに格別! 朝日地区の大自然に囲まれた縄文の里・朝日で、そば打ち体験を通して村上の秋を満喫してみてはいかがでしょうか。
縄文の里・朝日 奥三面歴史交流館
所在地 村上市岩崩612-118
電話番号 0254-72-1577
開館時間 9:00~16:30
休館日 月曜日(祝日の場合は火曜日)
駐車場 36台
公式サイト
http://www.iwafune.ne.jp/~joumon/
そば打ち体験
料金 お一人様800円(税込)
期間 春~12月いっぱい
時間 2時間程度
※打ったそばを昼食としてお召し上がりいただくには、午前中の体験がオススメです。