秋、メス鮭は川底に作った産卵床(さんらんしょう)に卵を産みます。卵は3~4週間ほどが経つと、発眼卵(はつがんらん)という状態になります。卵の内部に鮭の原型が出来上がり、上の写真でも眼が確認できます。この状態からさらに2~3週間ほどが経つと、いよいよふ化します。
生まれたばかりの鮭の仔魚(しぎょ)は、腹部に大きなさいのうを付けています。仔魚は餌を捕らず、さいのうの栄養(卵黄)を吸収して成長します。こうして鮭の仔魚は、約6~7週間ほどを川底の石と石の間で過ごします。
上の写真は、水槽の底で静かに横たわる仔魚。これは弱っているからではなく、鮭の仔魚本来の姿なのです。
さいのうの栄養を吸収してしまうと袋は体内に吸収され、稚魚と呼ばれる状態になります。