2024年1月10日(水)
例年12月に市内観光施設にも配られていた鮭の発眼卵*ですが、三面川[みおもてがわ]の鮭不漁により配布の見通しが立たず、年が変わってようやく、三面川鮭産漁業協同組合・イヨボヤ会館などの尽力によって配布が決まりました。
*卵の膜の中に、魚の眼が見える卵のこと
村上駅前観光案内所「むらかみ旅なび館」にも水槽が用意され、お迎え準備も万端!! 案内所スタッフが見守る中、飼育展示が始まりました。
村上駅前観光案内所「むらかみ旅なび館」
https://www.sake3.com/spot/1893
発眼卵への影響を考慮し、水槽には暗幕*が掛けられています。
*自然下の鮭の卵は暗く冷たい川底でふ化します。鮭が育つ環境に少しでも近付けるように、光の刺激や温度変化を減らすための工夫をしています(そのため、あまりにも水槽が目立たないので集中線を入れてみました)
撮影のために暗幕を外す*と、水槽の底には小さなオレンジ色の粒々が。これが鮭の発眼卵、粒の中の黒い点(矢印の先)が鮭の目です。
前回は、展示を始めて10日ほどで1匹目がふ化したので、1月20日頃には生まれてくるかな??
*皆さんがご覧の際は、暗幕をちょっとだけめくって見てください
2024年1月19日(金)
案内所スタッフから「1匹目がかえりましたよ!」と教えてもらい、カメラを持って水槽へ。発眼卵の間でチョロチョロッと動き回る仔魚[しぎょ]*を見つけ、毎年のことですが無事にふ化してよかったと思いました。
*卵から生まれたばかりの魚のこと
予想より1日早く生まれた仔魚ですが、鮭の場合、受精後から1日の平均水温を足していき、積算水温が480℃前後になるとふ化するといわれています。これから仔魚の誕生ラッシュが始まりますよ!!
補記:今回配られた発眼卵は昨年12月5日に採卵されたもので、配布されるまでの積算水温は373℃でした。
2024年1月24日(水)
発眼卵のほとんどがふ化し、水槽の底の方では仔魚がにぎやかに動き回っています。
「動き回る」といっても常にではなく、時折チョロチョロッと動いては、パタッと横倒しになって休むといった感じです。
横になっている仔魚は、弱っているわけではありません。自然下の仔魚は、川底の石と石の間に身を潜め、さいのう*の栄養を吸収しながら成長し、餌が捕れるようになると浮上してきます。水槽の底でじっとしているのが本来の姿なのです。
*おなかに付いているオレンジ色の袋
かわいらしい仔魚の様子が見られるは今だけです。案内所にお立ち寄りの際は、水槽の中ものぞいてみてください。